4.5 N Outcomes [Multinomial](多項ロジスティック回帰)

多項ロジスティック回帰は,回帰モデルの目的変数が「名義型(inline)」で,その変数の取り得る値が3種類以上ある場合に使用される分析手法です。

**Logistic Regression**

図4.20: Logistic Regression

  • Dependent Variable(従属変数) 回帰分析に使用する目的変数を指定します。

  • Covariates(共変量) 回帰分析に使用する説明変数のうち,連続型(inline)のものを指定します。

  • Factors(要因) 回帰分析に使用する説明変数のうち,名義型(inline)のものを指定します。

  • | Model Builder(モデルビルダー) 交互作用を含むモデルの作成や複数モデルの比較を行います。

  • | Reference Levels(基準レベル) 比較基準として用いる水準値を指定します。

  • | Model Fit(モデル適合度) モデル適合度に関する設定を行います。

  • | Model Coefficients(モデル係数) モデル係数に関する設定を行います。

  • | Estimated Marginal Means(推定周辺平均) 各効果の周辺平均値(回帰モデルによる推定値)に関する設定を行います。

4.5.1 Model Builder(モデルビルダー)

交互作用を含むモデルの作成や複数モデルの比較を行います。

**Model Builder**

図4.21: Model Builder

  • Predictors(予測変数) 分析モデルに含まれる予測変数(説明変数)の一覧です。
  • Blocks(ブロック) 説明変数を組み合わせて分析モデルを作成します。

4.5.2 Reference Levels(基準レベル)

分析において基準とする水準の値を設定します。

**Reference Levels**

図4.22: Reference Levels

  • Variable(変数) 名義型説明変数の一覧です。
  • Reference Level(基準レベル) 回帰係数を算出する際の基準レベルを指定します。

4.5.3 Model Fit(モデル適合度)

モデル適合度に関する設定を行います。

**Model Fit**

図4.23: Model Fit

  • Fit Measures(モデル適合度) モデル適合度の指標を指定します。
    • Deviance 逸脱度を算出します。
    • AIC 赤池情報量規準(AIC)を算出します。
    • BIC ベイズ情報量規準(BIC)を算出します。
    • Overall model test(モデル全体の検定) 全体的なモデル適合度についての検定を行います。
  • Pseudo R²(擬似決定係数) モデルのあてはまりの程度を標準化した値を算出します。
    • McFadden’s R²(マクファデンのR²) マクファデンの擬似決定係数を算出します。
    • Cox & Snell’s R²(コックス=スネルのR²) コックス=スネルの擬似決定係数を算出します。
    • Nagelkerke’s R²(ナゲルケルケのR²) ナゲルケルケの擬似決定係数を算出します。

4.5.4 Model Coefficients(モデル係数)

モデル係数に関する設定を行います。

**Model Coefficients**

図4.24: Model Coefficients

  • Omnibus Test(オムニバス検定) 各説明変数についてオムニバス検定を行います。
    • Likelihood ratio tests(尤度比検定) 各説明変数の説明力が0でないかどうかを検定します。
  • Estimate (Log Odds Ratio)(推定値:対数オッズ比) 回帰係数の推定に関する設定を行います。
    • Confidence interval(信頼区間) 回帰係数の信頼区間を算出します。
      • Interval [   ] % 信頼区間の幅を指定します。
  • Odds Ratio(オッズ比) 各説明変数のオッズ比に関する設定を行います。
    • Odds ratio(オッズ比) オッズ比を算出します。
    • Confidence interval(信頼区間) オッズ比の信頼区間を算出します。
      • Interval [   ] % 信頼区間の幅を指定します。

4.5.5 Estimated Marginal Means(推定周辺平均)

各効果の周辺平均値(分析モデルに基づく平均値)の推定に関する設定を行います。

**Estimated Marginal Means**

図4.25: Estimated Marginal Means

  • Marginal Means(周辺平均値) 周辺平均値の算出対象を指定します。

  • General Options(全般オプション)

    • Equal cell weights(均等重みづけ)
    • Confidence interval(信頼区間) 周辺平均値の信頼区間を算出します。
      • Interval [   ]% 信頼区間の幅を指定します。
  • Output(出力)

    • Marginal means plots(周辺平均値のグラフ) 周辺平均値をグラフに示します。
    • Marginal means tables(周辺平均値の表) 周辺平均値を表に示します。