4.4 2 Outcomes [Binomial](2項ロジスティック回帰)

2項ロジスティック回帰は,回帰モデルの目的変数が「はい・いいえ」などの2値変数の場合に使用される分析手法です。

**Logistic Regression**

図4.11: Logistic Regression

  • Dependent Variables(従属変数) 回帰分析に使用する目的変数を指定します。

  • Covariates(共変量) 回帰分析に使用する説明変数のうち,連続型(inline)のものを指定します。

  • Factors(要因) 回帰分析に使用する説明変数のうち,名義型(inline)のものを指定します。

  • | Model Builder(モデルビルダー) 交互作用を含むモデルの作成や複数モデルの比較を行います。

  • | Reference Levels(基準レベル) 比較基準として用いる水準値を指定します。

  • | Assumption Checks(前提チェック) 正規性の検定など,分析の前提条件をチェックします。

  • | Model Fit(モデル適合度) モデル適合度に関する設定を行います。

  • | Model Coefficients(モデル係数) モデル係数に関する設定を行います。

  • | Prediction(予測) このモデルで目的変数の値を正しく判別できるかどうかを検討します。

  • | Estimated Marginal Means(推定周辺平均) 各効果の周辺平均値(回帰モデルによる推定値)に関する設定を行います。

  • | Save(保存) モデル予測値や残差などを新たな変数として保存します。

4.4.1 Model Builder(モデルビルダー)

交互作用を含むモデルの作成や複数モデルの比較を行います。

**Model Builder**

図4.12: Model Builder

  • Predictors(予測変数) 分析モデルに含まれる予測変数(説明変数)の一覧です。
  • Blocks(ブロック) 説明変数を組み合わせて分析モデルを作成します。

4.4.2 Reference Levels(基準レベル)

分析において基準とする水準の値を設定します。

**Reference Levels**

図4.13: Reference Levels

  • Variable(変数) 名義型説明変数の一覧です。
  • Reference Level(基準レベル) 回帰係数を算出する際の基準レベルを指定します。

4.4.3 Assumption Checks(前提チェック)

回帰分析の前提条件が満たされているかどうかをチェックするための項目です。

**Assumption Checks**

図4.14: Assumption Checks

  • Collinearity statistics(共線性統計量) 多重共線性の問題が生じていないかどうかを確かめます。

4.4.4 Model Fit(モデル適合度)

モデル適合度に関する設定を行います。

**Model Fit**

図4.15: Model Fit

  • Fit Measures(モデル適合度) モデル適合度の指標を指定します。
    • Deviance 逸脱度を算出します。
    • AIC 赤池情報量規準(AIC)を算出します。
    • BIC ベイズ情報量規準(BIC)を算出します。
    • Overall model test(モデル全体の検定) 全体的なモデル適合度についての検定を行います。
  • Pseudo R²(擬似決定係数) モデルのあてはまりの程度を標準化した値を算出します。
    • McFadden’s R²(マクファデンのR²) マクファデンの擬似決定係数を算出します。
    • Cox & Snell’s R²(コックス=スネルのR²) コックス=スネルの擬似決定係数を算出します。
    • Nagelkerke’s R²(ナゲルケルケのR²) ナゲルケルケの擬似決定係数を算出します。

4.4.5 Model Coefficients(モデル係数)

モデル係数に関する設定を行います。

**Model Coefficients**

図4.16: Model Coefficients

  • Omnibus Test(オムニバス検定) 各説明変数についてオムニバス検定を行います。
    • Likelihood ratio tests(尤度比検定) 各説明変数の説明力が0でないかどうかを検定します。
  • Estimate (Log Odds Ratio)(推定値:対数オッズ比) 回帰係数の推定に関する設定を行います。
    • Confidence interval(信頼区間) 回帰係数の信頼区間を算出します。
      • Interval [   ] % 信頼区間の幅を指定します。
  • Odds Ratio(オッズ比) 各説明変数のオッズ比に関する設定を行います。
    • Odds ratio(オッズ比) オッズ比を算出します。
    • Confidence interval(信頼区間) オッズ比の信頼区間を算出します。
      • Interval [   ] % 信頼区間の幅を指定します。

4.4.6 Estimated Marginal Means(推定周辺平均)

各効果の周辺平均値(分析モデルに基づく平均値)の推定に関する設定を行います。

**Estimated Marginal Means**

図4.17: Estimated Marginal Means

  • Marginal Means(周辺平均値) 周辺平均値の算出対象を指定します。
  • General Options(全般オプション)
    • Equal cell weights(均等重みづけ)
    • Confidence interval(信頼区間) 周辺平均値の信頼区間を算出します。
      • Interval [   ]% 信頼区間の幅を指定します。
  • Output(出力)
    • Marginal means plots(周辺平均値のグラフ) 周辺平均値をグラフに示します。
    • Marginal means tables(周辺平均値の表) 周辺平均値を表に示します。

4.4.7 Prediction(予測)

モデルの予測精度に関する指標を算出します。

**Prediction**

図4.18: Prediction

  • Cut-Off(カットオフ)
    • Cut-off plot(カットオフ・プロット) カットオフ値を変化させた場合の感度と特異値の関係を図示します
    • Cut-off value [   ](カットオフ値) カットオフ値を指定します
  • Predictive Measures(予測指標)
    • Classification table(分類表) 回帰モデルによる分類結果をクロス表に示します
    • Accuracy(精度) モデルの精度を算出します
    • Specificity(特異度) モデルの特異度を算出します
    • Sensitivity(感度) モデルの感度を算出します
  • ROC
    • ROC curve(ROC曲線) ROC曲線を図示します
    • AUC ROC曲線の下の面積(AUC)を算出します

4.4.8 Save(保存)

分析結果を新たな変数として保存します。

**Save**

図4.19: Save

  • Predicted values(予測値) 回帰モデルによる予測値を変数として保存します。
  • Residuals(残差) 回帰モデルの残差を変数として保存します。
  • Cook’s distance(クックの距離) クックの距離を変数として保存します。