2.4 部分積分
より複雑な関数の積分を行う際によく用いられる方法として,部分積分と置換積分がある. ここではまず部分積分について紹介する.
Theorem 2.6 (部分積分) 関数\(F,g\)が区間\(I=(a,b)\)上で微分可能とし,\(F'(x) = f(x)\)とする.このとき,次が成り立つ. \[\begin{align} \int_a^b f(x) g(x) dx = \left[ F(x)g(x) \right]_a^b - \int_a^b F(x) g'(x) dx \end{align}\]
この式変形を部分積分と呼ぶ.
この定理は,微分の公式にある
\[ \left( f(x) g(x) \right)' = f'(x) g(x) + f(x) g'(x) \]
を両辺積分することによって直ちに導かれる.
Exercise 2.4 (部分積分) 次の定積分を求めよ. \[\begin{align} \int_1^2 \log x dx \end{align}\]