1.11 増減表
最後に微分・2階微分を合わせて利用できる次の定理を紹介する.
Theorem 1.13 (増減表) 関数f(x)が2階微分可能である時,f′(a)=0かつf″(a)>0とすると,f(x)はx=aで極小値を持つ.また,f′(a)=0かつf″(a)<0とすると,f(x)はx=aで極大値を持つ.
f′(x)=0はあくまで極値の候補点に過ぎないが,2階微分の結果を合わせると極大・極小の判定ができる.
増減表とは以下のように,f′(x)=0となる点とその間の関数の傾向を微分・2階微分の結果と合わせて整理した表である.
x | ⋯ | x1 | ⋯ | x2 | ⋯ |
f(x) | ⋯ | f(x1) | ⋯ | f(x2) | ⋯ |
f′(x) | ⋯ | 0 | ⋯ | 0⋯ | |
f″(x) | ⋯ | f″(x1) | ⋯ | f″(x2) | ⋯ |
これを用いると,どの点で関数の傾向が変わっているのかを整理でき,グラフが書けるようになる.
Exercise 1.9 (増減表) f(x)=x4+4x2+4x2−1について増減表を作成し,グラフを書け.