1.2 単調増加・単調減少
常に増加し続ける,または減少し続けるような関数を,単調増加とか単調減少するという. 具体的には次のように定義される.
Definition 1.2 (単調増加・単調減少) 関数f(x)について,∀x1,x2(x1<x2)→f(x1)<f(x2)であるとき,f(x)を単調増加関数という. 逆に,∀x1,x2(x1<x2)→f(x1)>f(x2)であるとき,f(x)を単調減少関数という.
関数値f(x)に等号を含める場合は,広義の単調増加(減少)という.これは,少なくとも減少(増加)はしないことを保証する. 等号を含まない上記の定義は狭義の単調増加(減少)と表現することもある.これは量はともかく必ず増加(減少)し続けることを保証する.
Definition 1.3 (逆関数) 関数y=f(x)が単調増加(減少)であるとき,x=g(y)となる関数gをfの逆関数といい,f−1と表す.
定義より,fの結果に対して逆関数f−1を作用させれば,もとの入力xになる.すなわち,fの操作に対して逆の操作を行うという意味で f−1を逆関数と呼んでいる.