1.3 指数関数・対数関数

対数関数とは,指数関数の逆関数として定義される関数である.

Definition 1.4 (対数関数) 指数関数f(x)=ax,a>0,a1の逆関数をlogaxと表す.これを対数関数という.

後に性質として紹介するが,対数関数は積を和で表すことができ,数値計算上効率が良い.

Theorem 1.2 (対数の性質) a,b,x,y>0,a,b1,zRとする.このとき,以下の性質が成り立つ.

  1. logaa=1
  2. loga(xy)=logax+logay
  3. loga(x/y)=logaxlogay
  4. loga(xz)=zlogax
  5. logax=logbxlogba

また,対数関数は単調増加関数であり,入力の大小関係を保ったままは非常に大きな数を小さく,非常に0に小さい数を大きな負の大きな数に 変換する.もともとのデータのスケールでは扱いにくいオーダーの数値も対数をとると扱いやすくなることがある.